「才能あるね」より「その練習を続けたのがよかった」が伸びる子を作る
褒め方の違いが、負けたあとの立ち直り方を変えます。才能を褒められた子ほど、難しい課題を避けるようになります。
能力そのものを褒められた子ども(「頭がいいね」)と、取り組み方を褒められた子ども(「よく頑張ったね」)を比べた実験では、能力を褒められた子のほうが、その後に簡単な課題を選びやすく、失敗したあとに粘りが落ち、成績も下がったと報告されています(小学5年生のパズル課題)。スポーツの場面を直接調べた研究ではありませんが、親の声かけを考える出発点として、広く引用されています。
スポーツに置き換えると、こうなります。才能を褒められた子は、負けることが自己否定に直結するため、負ける可能性のある挑戦を避けます。強い相手との練習試合を嫌がる、フォーム変更に抵抗する、といった形で表れます。一方、過程を褒められた子は負けを情報として扱えます。
実務としては、褒める対象を『結果』『才能』から『選択』に移すだけです。『勝ってよかったね』ではなく『あの場面で強気に前に出たのがよかった』。『速いね』ではなく『毎朝続けたのが出たな』。具体的であるほど効きます。
そして重要なのは、負けた日にこそ使えるということです。結果を褒める語彙しか持っていないと、負けた日に言うことがなくなります。過程の語彙を持っていれば、負けた日にも正直に褒められる。これが、この年代で親が持つべき最大の技術です。
親が気をつけること
褒める内容を具体的にするには、試合を見る目が要ります。褒め方の練習は、親の観戦の練習でもあります。
出典・参考
- Mueller & Dweck(1998)|Praise for intelligence can undermine children's motivation and performance. J Pers Soc Psychol 75(1) https://www.semanticscholar.org/paper/Praise-for-intelligence-can-undermine-children's-Mueller-Dweck/bb2578ea8c965a550a2fee93e0197b9227b917a5
うちの子に合う記事だけ読みたい方へ
競技・学年・いま気になることの3問で、最初に読む3本を選びます。登録不要。
30秒で、うちの子向けの3本を選ぶ →